育児から育自       

  

サイレントベビーってご存じでしょうか。静かでおとなしくて手がかからなくて結構じゃないかと、思われるかも知れませんが、赤ちゃん特有のあのなんとも言えない天使の笑顔がまったく見られず、ボーッとして表情の少ない、動きの少ない赤ちゃんは大変気になるものです。今、このサイレントベビーが心配されつつあります。みなさんの周りでは話題になっていませんか。どうしてこうした子になるのでしょうか。家族の、特にお母さんの声掛けが少なくなっていることも、原因のひとつではないでしょうか。紙おむつは布のおむつより交換の回数が少なくなり、ミルクも母乳より回数が少なくなるということで、種々の要因が子どもとの接触時間を少なくし、声をかけるチャンスを少なくしているのではないでしょうか。一日中、テレビの声は流れていても、肉声が聞こえていないと、子どもの心は安定しないと思うのです。母親自身、一日中家に居ると無口になり、笑わなくなったと言われます。子育て中はうんとおしゃべりをし、賑やかなお母さんであってほしいと思います。

赤ちゃん相手に心に思うこと、やろうと思うことを声に出して、話していくことが、母子ともに心が健康になることだと思います。泣き叫ぶ赤ちゃんは、「どうして欲しいのか」さっぱりわからず、新米ママは一緒に泣きたくなることもしばしばで、そんな時は、決して可愛いなんて思えません。でも、ご機嫌のいい時の赤ちゃんの笑う声、笑い顔は、母親を何とも言えぬ充ち足りた気分にしてくれるものです。「可愛いな、私の赤ちゃん。大好き!」と、思う心を声に出して、幸せな思いを表情いっぱいに込めて、心を通わせることで赤ちゃんの心も安定して、体中で「お母さん大好き!」のサインを送ってくれると思います。

母子の幸せコールの交流が母性を育てていくものだと、私は思っています。